あなたの“好き”で、好きな暮らしをデザインする「NONDESIGN」。今回は、100種類もの植物を育てているほどの植物愛好家である俳優の田中 陸さんと一緒に、身近なアイテムを使ってできる、おしゃれで手軽なグリーンディスプレイを紹介。
暮らしに植物を取り入れてみたいけど、どのように配置すればいいのだろう。室内で育てやすい植物は何だろう。そんな植物ビギナーの人でも取り入れやすいポイントも要チェック!
ハンギングプランターで、空間を立体的に
最初に紹介するのは、デザイン階段のディスプレイ 。吊るして育てるハンギングプランターを使うことで、空間の上部から葉やつるが垂れ下がるビジュアルで空間を立体的に見せる効果も。床に植物を置くスペースが必要ないため、 部屋がすっきりとし、主役になるインテリアを目立たせることもできる。
ハンギングする植物によっては部屋の印象が大きく変わるため、インテリアの可能性を広げてくれるグリーンインテリアのひとつ。
植物を天井から吊るすには、落下を防ぐため、しっかりと固定できる天井専用のフックを購入しよう。小さい穴で取り付け可能なものや、貼りつけるだけで使えるものなどがあるため、ハンギングする植物や鉢の重さを考慮して選ぼう。また、植物の邪魔をしないように、クロスと似た色を選ぶのも大切なポイント。
ハンギングプランターを選ぶ際は、 落下の危険性を考えて、プラスチックなどの材質の軽い鉢を選ぶこと。また、植物の成長速度などを考慮して、少しゆとりのあるものを用意しよう。つるが伸びたり葉がしげったり、植えたあとも成長していく姿を楽しもう。
ハンギングに対応していないプランターを使用する際は、プラントハンガーを使用するのがおすすめ。鉢を麻布で包み、植物の緑色と相性がいい麻ヒモやロープで吊るすなど、自分の好きな素材を用いてハンギングするのも楽しい。最近はアウトドアグッズでも使われているパラコードのプラントハンガーなども人気のアイテム。水に強いため、屋外でも使用できるのがうれしい。
ハンギングに挑戦したいけど、植物を育てる自信が…という初心者の方におすすめなのが、空気中の水分を吸収して生育するエアプランツ。鉢に植えなくてもよいため、土の重量や水やりなどを気にすることなく、自由にハンギングを楽しめる。まずは、チランジアやウスネオイデスなど育てやすいエアプランツから、ハンギングを楽しんでみよう。
壁面収納を使ったおしゃれなインテリア
植物を置くスペースが少ない場合も、壁面に飾ることで、植物を取り入れることができる。主に使用するのは、ホームセンターなどで購入できる壁掛けボックスだ。ハンギングプランターと同様に、中に入れる植物の大きさ、重量を考慮してボックスを選ぶとよいだろう。
壁に穴を開けたくない場合はワイヤーネットや有孔ボードを壁に設置し、ボードに植物を飾り付ける方法もある。住まいの環境に合わせて、壁面ディスプレイを楽しもう。
おすすめは、アイビーや小柄なサイズのテーブルヤシなどの植物。同じボックスに2〜3種類の植物を並べてディスプレイすると、見慣れた空間がガラリと印象が変わる。また、葉が広がるタイプのシダ植物のツデーもおすすめ。羽のように葉を枝につけ、波打つような美しい緑を見せてくれる。
直射日光が当たる場所なのか、日陰の時の温度はどれぐらいなのかなど、それぞれの植物の特徴を把握して、設置場所を決めよう。
部屋の雰囲気や植物とテイストに合わせて、ボックスに手を加えるとさらにいい感じに。
例えば、ボックスを麻布でくるみ、麻ヒモを使用してあたたかみのある雰囲気に。
ラックで楽しむグリーンコーディネート
ラックに植物を飾るなら、葉の色や表情が楽しめるアグラオネマやグズマニアがおすすめ。 葉が大きく広がるものは上の方へ、比較的コンパクトで大きく成長しないものは、真ん中から下へと、植物の特徴や大きさのバランスをみながら配置を決めてみよう。
あまり詰め込まず、バランスと余白を考えながら置くと奥行きが生まれ、立体感がでる。
また、植物だけでなく、お気に入りのオブジェやインテリア小物も置くことで、自分の個性を活かしたディス プレイに仕上がるはず。
ラックの周りや部屋のシンボルとなる場所に飾るおすすめの植物は、ゴムの木。楕円形で葉脈が美しいグリーンの葉で、表情のある空間を演出してくれる。寒さにも比較的強く、小ぶりサイズでも充分に存在感があるので、初めての植物デビューにもぴったり。 室内で育てやすく、「永遠の幸せ」という言葉を持つため、贈り物としても喜ばれるはずだ。
水やりはそれぞれの種類に合わせて、時間を決めてあげるようにするのがベスト。モデルの田中さんは、毎朝のルーティーンとして 葉の様子や土の乾き具合なども観察して、その都度あげる水の量にも気を配るようにしているそう。葉に霧吹きをかけると、乾燥やハダニ、うどんこ病などの病害虫予防になるため、忘れずに。
暮らしを彩るグリーンディスプレイ
植物は、見るものを癒し、元気づけてくれる。田中さんにとっても、植物はインテリアの一部ではなく、「自分を楽しませてくれる大切な存在」だという。
ノンデザインはシンプルな箱。だからこそ、植物の個性がより引き立ち、その空間をより立体的に魅せてくれる。植物ビギナーの方もぜひ、今回ご紹介した簡単な工夫やディスプレイ方法で、植物とともに暮らす楽しみを見つけて欲しい。
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STAFF
[Text]
YUKARI MIKAMI