あなたの “好き”で、暮らしをデザインする「NONDESIGN」。
今回はモデルやヨガインストラクターとして活躍する池田莉子さんをお招きし、NONDESIGNを舞台にストレスフリーな暮らしをご紹介。
全身から溢れ出るピースフルでしなやかなエネルギーをつくり出す秘密をルーティンに迫りながら紐解いていく。
ベッドの中で “ながらヨガ” 自分の声を聞く時間
「ヨガって複雑なポーズをするものだと思われがちなんだけど、ベッドの上でできるんですよ」
ヨガインストラクターとして多方面で活躍を見せる池田さんの一日はもちろんヨガから。
ベッドから起き上がる前にまずは膝を抱えて「ガス抜きのポーズ」。両膝を抱えて深く呼吸をする。
「朝からパッと動けないので、そうやって少しずつからだを動かして体の中を巡らせてあげてゆっくり起きるんです」
毎日同じタイミングで同じポーズをすることで、からだのコンディションはもちろん心のコンディションまで分かるのだとか。
違和感に気づいて自分を労ることがストレスを手放す秘訣。
「ヨガ=ポーズじゃないんです。自分の中の小さな声を聞いてあげて “無理をしないでいいんだよ” って言ってあげるのがヨガなんです。だから朝は必ず自分を観察する。肩凝ってないかな?無理してないかな?って。そういう時間が大事」
10代の頃、新体操の有望選手だった池田さん。無理がたたって引退を余儀なくされて大きな挫折を味わった。だからこそ、自分の心と体のサインに気づく大切さを痛いほど感じている。
「時間にゆとりを持てるタイプではないんですが、朝のヨガは大事にしたい時間。ストレスフリーでいたいから」
薬膳を手軽に朝食で取り入れる
お母様の影響で幼いころからアロマや薬膳に親しんできた池田さん。薬膳やアロマは暮らしの一部。季節や体調に合わせて日頃から薬膳を取り入れている。
「朝食と一緒に紅茶に入れて飲むことが多いです。クコの実や紅花(コウカ)を紅茶や緑茶に入れるだけ。ナツメはそのまま食べるのもおすすめです」
紅花は血行をよくする効果が、ナツメは脾臓や貧血に効果があり、特に生理や婦人科系の悩みにアプローチしてくれる。
「紅花はサラダにパラパラかけることもあって、ピンク色がかわいくてテンションが上がります」
そう笑顔で話す池田さんからはヘルシーなエネルギーが漂っていてこちらまで元気をもらえそう。薬膳と聞くと難しく感じる人もいるかもしれないが、池田さん曰くシンプルに考えていいとのこと。
「冬なら昆布や海苔なんかの黒い食べ物、秋は白菜や豆腐なんかの白い食べ物、みたいに身近な食べ物を取り入れてからだの調子を整えるのも薬膳になります。春なら香りのいい野菜、夏は熱をとる緑茶、そんな風に実は意外と日常に取り入れやすいんです」
子どものころから親しんでいた薬膳は池田さんの一日を支える頼もしい存在。
エネルギーをぶつけるアートタイム
幅広い活躍をする池田さんは趣味も豊富。もともと新体操をしていたこともあり、からだを動かすのは今も大好き。プライベートでも空手やキックボクシング、水泳を楽しんでいる。
どこまでもアクティブ!と思いきやそれだけにとどまらない。
「リペルアートっていうんです。特殊な画材を使って描くんですけどコロナ禍に出会って惚れ込んでしまって。これは太宰治の “斜陽” からインスピレーションをもらって描きました」
もともと、油絵や版画も嗜むなど、アートにも関心が深かった池田さん。コロナ禍で持て余した退屈な時間を持ち前の好奇心が新たなエネルギーに変えてくれた。
「オーディションに落ちて落ち込んだり、失恋して傷ついたり、そういう感情も全部 “チャンスタイム” だと思っていて。ハッピーな時じゃできないことができる!って考えるんです」
そうしてぶつけたエネルギーはかたちを変えて作品に生まれ変わる。
絵を描く時間もまた、池田さんらしいストレスを手放す方法のひとつなのだろう。
「めちゃくちゃ関西弁だから、演技のレッスンで注意されることがよくあるんです。けど、それも “チャンスタイム や!” って(笑)。毎日どこかにチャンスタイムが落ちてるから、拾わないともったいない」
からりと豪快に笑って話してくれた。
「自分のエネルギーを吐き出すことを大事にしてる。そういう意味では、私にとって本当のリラックスタイムがアートの時間なのかも」
心を落ち着けるアロマは暮らしの一部
薬膳同様に子どもの頃から池田さんの暮らしの一部だったアロマ。一日の締めくくりにも欠かせない。
「子どものころから、こういう時にはこの香りがいいよと言われて育っているので、染みついているんです。塾の勉強をするときはよくレモングラスを嗅いでました」
今の自宅にも、玄関、リビング、和室、自室、と家中のいたる所にアロマが置いてある。
アロマブレンドデザイナーの資格を持っているので、自分でブレンドをして楽しむことも多いのだとか。就寝前のおすすめを尋ねた。
「寝る前なら安眠効果があるラベンダーがおすすめです。ベルガモットを少し混ぜてみるのもいいですよ。ベルガモットはすごく万能な香りで、落ち込んだ気持ちを明るくするとも言われています。ディフューザーがなければ、お湯を入れたマグカップにアロマオイルを2~3滴垂らしてみてください。ベッドサイドに置いておけば蒸気でいい香りがしてきます」
季節や気分に合わせて自分らしい香りを用意するのは池田さんにとって、ごく自然なこと。外泊先にも必ず持っていき、寝る前には部屋で香りを楽しんでいる。
「例えば落ち着かないときでも、『こうすれば落ち着くんだ』っていう答えみたいなものがあるとほっとするんです。エネルギー全開でいられるのはアロマのお守りがあるからかもしれない」
あなたにとって「暮らす」とは?
モデルでヨガインストラクターの池田さんの毎日は薬膳、アートにアロマ、そしてもちろんヨガ、と実に彩り豊か。
枠にはまらない自由でアクティブなライフスタイルはヘルシーな笑顔の秘訣かもしれない。
そんな池田さんに「NONDESIGN」はどう映ったのだろう。
「 めちゃくちゃ好きな感じ!写真を撮っても『映える』から、この階段をあえて映りこませて写真を撮ってもかわいいし、階段の前で私服写真を撮ったりヨガの配信したりするのもめっちゃイメージできます」
以前、アクセントカラーがある家に住んでいた時も、アクセントを生かして写真を撮ることが多かったそう。モデルとして活躍する池田さんらしい視点だ。
「ちょうど今こんな白い壁の家に住んでいて、レコードと本と、自分の作品を飾ってギャラリーみたいな感じにしたいなって考えてるんです。ギャラリーでヨガをしているような雰囲気にしたいなって」
SNSでの投稿や配信をすることも多い池田さん。家はただ住む場所だけではなく被写体の「背景」でもある。
「あと、お部屋がたくさんあるので、こっちは服の部屋、こっちはアートの部屋みたいにいろいろ楽しめそうなのがすごくいいなって。茶道もやるのでひと部屋は茶道室もいいなぁ、妄想が膨らみます」
話せば話すほど趣味が飛び出すので驚いてしまう。好奇心旺盛で多趣味な池田さんのお家時間は時間がいくらあっても足りなさそう。
ヨガ、薬膳、アート、アロマ、それぞれが池田さんを支えて、ストレスを手放しエネルギーを与えてくれている。
自分の声を聞いて、自分を大切にする。そしてその繰り返しを思い切り楽しむ。それが池田さんの「暮らし」なのだろう。
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STAFF
[Text]
SAE HANE